2009年8月13日分配信 yahooニュース【毎日新聞】
八月に雛人形を飾る、たつの市御津町室津の「八朔(はっさく)の雛祭り」が22日から30日に開かれるのを前に、筑前琵琶(びわ)奏者、大藪旭晶(おおやぶきょくしょう)さん(54)=宍粟市=が、雛祭りを題材にした弾き語りの曲を創作。30日に賀茂神社で行われる献茶会で披露する。
八朔は旧暦8月1日。江戸時代の地誌「室津追考記」によると、1566年、室山城主・浦上政宗氏の弟が結婚式当日、龍野城主・赤松政秀氏の襲撃を受けた。この時に討ち死にした花嫁の鎮魂のため、半年遅れで雛祭りを行うようになったという。戦後途切れかけていたが、地元のまちづくり団体「室津を活かす会」が03年に復活させた。
大藪さんは6歳から琵琶を学び、日本琵琶楽コンクールで2位に輝いた経歴を持つ。曲の創作にも取り組んでおり、今回は賀茂神社宮司の妻の岡悦子さん(59)から創作を依頼された。大藪さんは「最も光輝く時に無残にも死なければならなかった花嫁の悲しみと、室津の人々の情け深さを思いながらつくった」と語る。
作詞は岡さんが担当。花嫁が討ち死にするまでが詠われ、「四百年余十の年月過ぎたる今なれば/めでたき良き日は/八朔の雛祭りとぞ知られたる」で締めくくられる。岡さんは「400年にわたり優しさを守り伝えてきた室津の人々の心に触れ、室津のよさを知る機会にしてほしい」と話している。