2009年12月27日配信 【四国新聞社】
香川県三豊市三野町の県伝統工芸士、田井艶子さん(62)が作った張子虎が、プロ野球阪神タイガースの女神として親しまれるJR虎姫(とらひめ)駅(滋賀県虎姫町)前の虎神殿に飾られている。2003年から同神殿に飾られていたが、来年の寅(とら)年を前にした神殿のリニューアルに合わせ今月、張子虎も新調。田井さんは「たくさんの人がお参りに来て、見ていただいているようでとても驚いた。少しでも町おこしに貢献できれば」と話している。
張子虎は端午の節句などで飾られる伝統工芸で現在、三豊市に3人の県伝統工芸士がいる。
田井さんと虎姫町とのつながりは、同町商工会がイベントの目玉にしようと企画した1997年にさかのぼる。張子虎を知った商工会のメンバーが田井さんの工房に直接訪れ3体を購入。しかし、病原性大腸菌O157の影響でイベントが中止となり、張子虎は商工会の倉庫に保管されていた。
長年眠っていた虎が日の目を見ることになったのは2003年7月。タイガースの優勝を祈願する虎神殿を造り、町をPRしようと虎大明神、風神、雷神として張子虎3体をまつった。その効果もあってかタイガースは18年ぶりに優勝、虎の女神の噂(うわさ)は全国を駆け巡り、観光バスも来るなど全国の“虎党” が訪れる名所となった。
今回は、神殿の修復に合わせ、田井さんが今月中旬に体高約70センチの張子虎2体をプレゼント。新たに安置するご神体3体のうちの1体を張子虎が担い、比叡山延暦寺の住職らが祈願祭を行った。もう1体は同駅構内に甲子園の方角に向けて展示した。
年明けの1日からは虎神殿前で田井さんの張子虎の販売も企画。虎姫町商工会の多賀冨美男副会長(56)は「田井さんには本当に感謝している。虎をきっかけにお互いの町を活性化したい。ぜひ香川の人たちに来てほしい」と話している。